白象の気まぐれコラム

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zoom RSS 遠藤誉著「毛沢東・日本軍と共謀した男」を読み中華人民共和国を誕生させた日本の罪を想う

<<   作成日時 : 2016/10/06 06:55   >>

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遠藤誉著「毛沢東・日本軍と共謀した男」(新潮新書)を読みました。 著者の遠藤誉さんは 1941年に中国吉林省長春市(旧満州国新京市)に生まれ 「国共内戦」を決した長春包囲戦を経験し 1953年に帰国しています。 

「国共内戦」というのは 蒋介石率いる中国国民党軍と毛沢東率いる中国工農紅軍(中国共産党の紅軍)との間で行われた第二次大戦後の内戦で そのことを少し整理すると以下の如くなります。

1912年: 辛亥革命を経て民主共和制国家・中華民国が成立し 孫文が初代臨時大統領に就任
1945年: 太平洋戦争で日本が負けたことにより 国民党と中国共産党が協力して日本と戦う国共合作の必要がなくなり ソ連軍の支援を受けた毛沢東の共産党軍が日本軍との戦いで兵力を消耗した蒋介石の国民党軍より優位な勢力となる
1949年: 孫文の後継者として中華民国の最高指導者だった蒋介石は国共内戦で毛沢東率いる中国共産党に敗れて台湾に逃れ 毛沢東が中国共産党一党支配の中華人民共和国を建国し国家元首となる。

「毛沢東・日本軍と共謀した男」の著者・遠藤誉さんは 国共合作と国共内戦について独特の見方をしており 著書の中で次の如く書いています。

毛沢東としては 国共合作で 国民党軍が日本軍と「和平」の方向に行っては困る。 国民党軍は できるだけ長く日本軍と戦って消耗し ボロボロになることが好ましく そうなれば いずれ中共軍が国民党軍を負かし 毛沢東の帝王時代が来る。 毛沢東は 日本軍が中共軍を攻撃しないように 停戦の申し入れを秘密裏に行い その見返りに国民党政府軍の軍事情報を日本軍に渡した。 毛沢東にとって 日中戦争が日本の侵略戦争であったか否かということは どうでも良く 日本軍との間で「停戦和議」を成立させ 中共軍の兵力を温存させ やがて蒋介石・国民党軍を負かして追いやるという計算しかなかった。

1937年に起きた「南京大虐殺」について 毛沢東は 中華人民共和国の成立後も問題視していません。 その理由を著者は「当時 日本軍と勇猛に戦っていたのは 国民党軍だけで 毛沢東の主力軍は山奥の延安に潜んで兵力をひたすら温存していた。 毛沢東はそのことを隠しておきたかった。 日本軍による南京大虐殺は国民党軍を弱体化させたので 毛沢東にとって望ましかった」と書いています。

毛沢東が中華人民共和国を建国できたのは 日本軍が蒋介石の国民党軍の兵力を消耗させたからであり 中華人民共和国を成立させたのは日本軍だったとする著者の見方は とても面白いと思いました。 毛沢東が戦後の賠償を日本に求めなかった一因は この辺にありそうです。

日本の罪は (意図しなかった結果であれ) 中華人民共和国誕生の手助けをしたことであり そのことが現在の世界状況に大きな禍根を残しています。

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