トヨタの利益2兆円超は全て為替差益?

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トヨタ自動車が一昨日(9日)に発表した2007年度3月期の連結決算によると 営業利益は過去最高の2兆2400億円です。 トヨタOBの私としては ご同慶の至りと言いたいところですが 利益のおこぼれに全く預かれないので 無念です。

決算発表を見ると 当初予算に設定した米ドルの為替レート\113/US$に対し 実績は4円の円安になる\117/US$となったので 為替変動の影響(為替差益)により利益が2900億円押し上げられたと説明されています。 ということは 為替レートが1円の円安に進むと トヨタの利益は 725億円押し上げられることになります。

なぜ為替差益が発生するかというと 海外の主要国向けの建値(インヴォイス価格)が日本円ではなく 現地通貨になっているからです。 例えば 米国向けの建値は米国ドルであり 1台US$10,000の商品なら 想定した為替レートより4円の円安になれば 1台当たり40,000円の為替差益を生みます。 

過去の米ドル為替レート推移を覚えていますか? 1990年代の半ばには 急激な円高により 一時的に為替レートが\90/US$まで進み 為替レート\100/US$前後が暫く続きました。 1990年代の半ばに トヨタは当然ながら 為替レート\100/US$に備えた価格を含めた対応をしたと考えられので 当時から先期までに17円(\117ー\100)の円安が進んだということは 1990年代の半ばに比べ 先期1年間の為替差益は1兆2300億円(725億円x17)に達していると見ることもできます。 1990年代の半ばに 為替レート\90/US$への対応を もしトヨタが完了していたのであれば 先期1年間の為替差益は約2兆円(725億円x27)に達している計算になり 先期のトヨタ営業利益は ほぼ全て為替差益という見方もできます。

利益のおこぼれに預かれない悔しさから チョット辛らつな見方を敢えてして見ました。 トヨタの決算内容を このように短絡して見るのは誤りですが 2兆円の利益に後輩が浮かれることのないよう トヨタの利益は 「\90/US$という元の円高レベルに戻れば全て吹っ飛ぶ」恐れがあることを 警鐘として問題提起した次第であり 他意はありません。 

写真は トヨタ名古屋本社(ミッドランドスクウェア)1階のレクサスショールームです。 

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この記事へのコメント

ぽん
2009年06月05日 01:51
販売台数の減少もありますが、為替変動については見事に言い当ててていましてすごいです!
白象
2009年06月05日 07:13
ぽん様
2年前の記事なので 最近の状況は少し異なりますが お読みいただき光栄です。
てん
2010年01月22日 14:19
正直すごいと思いました!
マスコミ総出の2年前のトヨタは無敵キャンペーンの中でこれだけ書けたのはすごいです。
先見がおありですね。
白象
2010年01月22日 17:31
てん様
古い記事にコメントを有難うございます。為替が1円動いた時のトヨタの利益変動は最近では400億円といった報道もあり 何が真実なのかチョット分かりませんね。

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