世界経済は「見えざる神の手」が働かないままスタグフレーション時代に突入か?

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退職後の資産運用を検討(実は時間潰し?)するために 銀行・証券会社などが開催している各種セミナーに参加して泥縄式に勉強中ですが 今後の世界経済(株価)がどうなるかは全く予想できないというのが各講師の共通した見解のようです。 こうした状況は 「安全(元本確保)で利回りの良い運用先」を探そうなどと虫のいいことを考えている私としては困ったことです。

アダム・スミスは「国富論」の中で 「経済活動を構成する本来善良な個人や会社が自分の利益を追求しても 見えざる神の手(invisible hands of God)が働くので国が介入しなくても経済はバランスの取れた状態(均衡状態)になる」と唱えました。 

「見えざる神の手」に委ねるだけではバランスの取れた経済状態(均衡状態)ならないので 各国政府は各種政策(金融政策・税制・規制・公共投資など)を実施していますが効果なく このままだと世界経済はスタグフレーション時代に突入するのではないかと私は危惧しています。 スタグフレーション(Stagflation)とは 景気停滞(stagnation)とインフレーション(inflation)が共存した状態のことであり 給料は上がらぬまま物価のみ上昇するので苦しい生活を強いられることになります。

グローバル化した世界経済の中で個人の資産運用を考えるには 日本の経済状態だけでなく 米国・欧州・新興国・日本それぞれの経済状態が相互にどう影響しているかを把握する必要があります。 私は経済の専門化でありませんが 現在のグローバルな経済状況について 勉強した成果(?!)を恥ずかしながら以下の如くまとめてみました。

1.7月3日に欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏15カ国に適用する金利を0.25%引き上げ年4.25%の政策金利を決めた。 政策金利の差が欧州(4.25%)と米国(2.0%)・日本(0.5%)の間で拡大した上に 近い将来 欧州中央銀行は政策金利を再度上げる可能性が高いので 今後はユーロ高・米ドル安が更に進み 米ドルに対しては円高になる。 
2.米ドル安は輸入価格の上昇により米国内インフレーションを悪化させるので個人消費が改善せず景気も低迷する。 米国景気が低迷したままなら日本・欧州を含めた世界経済は回復しない。
3.欧州・米国・日本の実質金利(政策金利とインフレ率の差)を見ると以下の如く欧州のみプラスであり 米国と日本はマイナスとなっている。 米国はインフレを抑えドルの価値を高めるために政策金利を上げたいが 景気後退懸念から実施困難であり 政策金利を上げることも下げることもできない手詰まり状況のまま今後は暫く米ドル安が続く。
 
欧州:  政策金利(4.5%)  インフレ(4.0%)  実質金利(+0.5%)
米国:  政策金利(2.0%)   インフレ(4.0%)  実質金利(-2.0%)
日本:  政策金利(0.5%)   インフレ(1.5%)  実質金利(-1.0%)

4.米ドル安の状況は投機マネーを原油や穀物に向けるので 全世界でインフレと景気停滞が共存するスタグフレーションが起きる。
5.米国はサブプライム問題に起因する金融不安 景気後退 物価上昇というトリレンマ(三重苦)に陥っており 対応策を見出せないまま米ドル安がこのまま続く可能性が高いので 全世界で暫くスタグフレーションが続くことになる。 現在の状況(米国がインフレとドル安で苦しむ中で米欧の金利政策対立)は1987年10月に起きたブラックマンデー(ニューヨークに始まる世界同時株安)の状況によく似ている。

写真上は 東海東京証券が7月1日に新浦安ショッパーズプラザ4階で開催した「米国の現状と世界の株式相場」と題するセミナーです。 講師は在米16年のアナリストでテレビ東京「モーニングサテライト」などに出演している森崇氏でした。 同氏の見方は「来年春まで株価は回復しないので株の購入は暫く控えた方が賢明」というものでした。

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森崇氏の講演「米国の現状と世界の株式相場」。会場はショッパーズプラザ新浦安4階

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