日本は40年毎に興亡してきたという半藤一利著「昭和史」の40年史観

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2004年の毎日出版文化賞を受賞した半藤一利著「昭和史」(平凡社)を読みました。 上巻が戦前編で1926~1945年 下巻が戦後編で1945~1989年という内容で 上下巻で1000頁を超える大作ですが とても読みやすく分かり易い内容になっています。

学校で教わった日本史の授業は明治時代までが中心だったので 昭和史についてじっくり学ぶ機会が今まで余りありませんでしたが この本を読み昭和史全般について再認識できました。

著者は冒頭の「国家興亡の40年」という章で 日本の近代史は40年ごとに大きく変わってきたとして 次のように説明しています。

1.1865~1905年(日本の国づくりを始めてから近代国家を完成するまでの
   40年)。 ペルリ来航による開国から日露戦争の勝利まで。
2.1905~1945年(完成した近代国家を壊すまでの40年)
  日露戦争勝利から第二次大戦に負けるまで。
3.1952~1992年(独立してから株価が最高値になるまでの40年)
  サンフランシスコ講和条約からバブル絶頂期まで
4.1992年~(バブル崩壊後の経済が低迷したままにある現在)
  バブル崩壊に続くサブプライム問題で破綻しつつある日本の経済

1946~1951年の間が抜けていますが 敗戦によりGHQの支配下にあった期間(独立国家でなかった期間)なので 著者は40年史観の期間から敢えて除いたものと思われます。

日本という国家は40年毎に作っては壊すという繰り返しだったという著者の40年史観はとても面白い見方と思いますが この説が正しいなら 2032年(今から23年後)まで日本経済は低迷から脱することが出来ないので 困ったことになります。

著者は最後に、昭和史の教訓として以下の5つを挙げています。

1)国民的な熱狂に流されてはいけない。
2)危機におよんで抽象的な観念論を好み 具体的・理性的な方法に目をつむってはいけない。
3)官僚的秀才による日本型タコツボ社会の小集団エリート主義は弊害がある。
4)国際社会での日本の位置づけを客観的に把握すべきである。
5)問題が起こった時に対症療法的で すぐに成果を求める短兵急な発想をすべきでない。

現在の日本は このような教訓から充分に学び 正しい方向に進んでいるかというと 政・財・官は長期的な視野を持たずに私利だけを考えた「無責任」な行動に終始しており 私を含めた多くの国民は「軽薄」そのものなので 日本の将来は必ずしも楽観視できないと考えるのは born pessimistの私だけなのでしょうか。

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