白象の気まぐれコラム

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zoom RSS 三島由紀夫の怪談『月澹荘綺譚(げったんそうきたん)』に登場する下田東急ホテルと和歌の浦遊歩道を訪ねる

<<   作成日時 : 2014/05/08 07:11   >>

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写真上は 下田東急ホテル6階の部屋から東の方向を撮ったもので 右端にある三角形の島が赤根島(茜島) 中央の小高い山が下田公園のある城山です。 城山の岬近くに下田海中水族館があり 下田東急ホテルから水族館まで海岸沿いの「和歌の浦遊歩道」を歩いて行くことが出来ます。

作家・三島由紀夫は 昭和39年(1964)〜45年(1970)まで下田東急ホテルに毎年夏になると逗留し この遊歩道をよく散歩していたそうです。 その時に書き上げた赤根島(茜島)や城山も登場する短編小説「月澹荘綺譚」(1970年)には 写真上の美しい風景が三島由紀夫ならではの美しい文体で次の如く冒頭で描写されています。

私は去年の夏 伊豆半島下田に滞在中 城山の岬の鼻をめぐる遊歩道がホテルから程よい道のりなので しばしば散歩をした。 滞在の第一日には岬の西側をとおり 強い西日を浴びながら 角をまわる毎に眺めを一変させる小さな入江入江を愉しんで歩いた。 その入江が 岬の鼻へ近づくに従って 次第に荒々しい荒磯(あらいそ)になる。 長大な岩が蝕(むしば)まれ 大きな破壊のあとのように乱暴に折れ重なっている。 岬の突端の赤根島(茜島)へ渡る茜橋のところまで来ると そこではじめて強い東風に当たった。 私は茜島に渡った。 そして烈しい日にますます背を灼(や)かれた。 茜島は人の住まぬ荒れた小島で 丈の高い松は乱雑に交叉し 斜陽はとなりの松の枝影をこちらの幹へありありと移していた。

下田東急ホテルに一泊した私は 三島由紀夫と同じコースを歩いてみましたが 三島由紀夫が美しい文体で表現した美しい風景は 今も変わっていませんでした。 全長2.5kmの和歌の浦遊歩道はミシェラングリーンガイドで星二つ(最高は星三つ)の評価を得ており 人気の高い観光スポットとなっています。

「月澹荘綺譚」は 三島由紀夫の短編小説(文庫本で28頁)としては珍しい怪談話になっています。 その内容は「城山の別荘・月澹荘に住む主人が茜島の崖から突き落とされて殺され その両眼がえぐられた死体のうつろには 夏茱萸(なつぐみ)の実がぎっしり詰め込んであった」という恐ろしいものです。

下田に来られる機会があれば 下田東急ホテルで「月澹荘綺譚」を読んでから三島由紀夫と同じ遊歩道を散歩してみては如何でしょうか?

下田付近には 和歌の浦遊歩道の他にも 爪木崎遊歩道 尾ケ崎ウィング遊歩道(アロエの里遊歩道)などの風光明媚な海岸があります。 以下は 私が撮った三遊歩道の海岸風景です。
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和歌の浦遊歩道から見える下田東急ホテル

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和歌の浦遊歩道

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爪木崎自然公園駐車場(無料)から爪木崎遊歩道を経由して爪木崎灯台へ

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爪木崎遊歩道

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爪木崎遊歩道

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国道135号線を北上して河津の少し手前にある尾ヶ崎ウィング見晴台

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尾ヶ崎ウィングから木製階段を70m下るとアロエの里遊歩道へ至る

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アロエの里遊歩道に至る木製階段

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アロエの里遊歩道から見える海岸風景

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