誤解と偏見に満ちた雑誌・選択の記事「マツダと資本提携した哀れな真相;トヨタ章男“EV無策”の禍根」

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トヨタ自動車とマツダは8月4日に業務・資本提携を発表し 電気自動車の共同技術開発を進めるとしています。 雑誌「選択」は 何故かトヨタに対していつも批判的なので 今回の発表についても批判的であって驚きませんが 上掲の9月号記事「マツダと資本提携した哀れな真相;トヨタ章男“EV無策”の禍根」は 余りにも誤解と偏見に満ちた内容なので 呆れました。

記事を簡単にまとめると 以下です。

電気自動車の共同技術開発を進めるなら ハイブリッド車(HV)すら持たないマツダからトヨタが得るものは何もない。 トヨタの狙いは マツダの低燃費エンジン「スカイアクティブ」の技術を利用してHV車の燃費を向上させることにある。 しかし 英仏が2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売を全面的に禁止すると宣言し 米カリフォルニア州がHV車を環境規制でエコカーから外し 中国も電気自動車(EV)優遇策を加速する中で マツダの協力を得て将来性のないHVの燃費を向上させようとするトヨタは誤っている。 電気自動車開発に出遅れているのは 深刻な問題であり グローバルでEVシフトが進むなかで HVの燃費向上で生き残りをかけるトヨタは行き詰まる。

この記事の内容を理解できなくはありませんが この記事は悪意に満ちており トヨタとマツダの資本提携を材料にして トヨタを意図的に批判したとしか私には思えません。

この記事の最大の誤りは電気自動車(EV)を開発するトヨタの技術力を不当に低く評価している点です。 EVは 技術的に何も目新しいものはなく イーロン・マスクのテスラ社が短期間でEVを開発しEV市場をリードしているのは EV開発が難しくないからです。

トヨタのHVやプラングインHVは 電気モーターと電池を使うという点でEVの一種であり トヨタはその気になればいつでも高性能で競争力のあるEVを市場に出す能力を充分持っており 決して出遅れてはいません、 雑誌「選択」は トヨタの技術力と開発力を誤解し見くびり過ぎています。

雑誌・選択が見逃しているもう一つの点は 電気自動車のリチウムイオン電池の寿命と交換代です。 

2010年に発売した日産の初代EV「リーフ」は7年目に入りバッテリー劣化が目立ち始め 航続距離が100km以下となる車も出始めています。 そのため 中古車価格が暴落して30万円という事態に慌てた日産は バッテリー交換を120万円で引き受けると表明しましたが バッテリーの本当の交換コストは120万円を大幅に超すので EVの販売台数が増えればバッテリー交換の損失が大きくなり 日産の命取りになりかねません、

電気自動車 ハイブリッド車 ガソリン車の優劣比較は バッテリーの交換代や中古車価格などを含めて総合邸に判断すべきですが 雑誌・選択の記事は こうした見方を欠いています。

雑誌「選択」は広告を掲載しないので トヨタを怒らす記事を書いても 痛くも痒くもありませんが 誤解に基づく悪意に満ちた記事を意図的に載せるというのは どうかと思います。

上掲写真もトヨタ関係者にとって不快で不適切なものです。 記事に「豊田章男社長は 腰は低いがプライドは高いので EVでトヨタが出遅れていることを絶対に認めたくない」とあり 低姿勢の写真を皮肉っています。

この記事へのコメント

クロマグロ
2017年11月03日 06:14
貴方トヨタのOBとしてお気持ちはよく分かりますがもう少し冷静に且つ客観的に見ていただきたいです。トヨタのEV技術は確かにあると思いますが、問題はEVを実際に商品化する経営判断、戦略に問題あるのでは?トヨタならいつでもEV出せる技術力、生産技術力、営業力あるので大丈夫と言う考えこそが奢りであり危機なのではないでしょうか?
白象
2017年11月03日 07:20
クロマグロ殿
コメントを有難うございます。貴殿のご指摘のとうりで全く同感です。 トヨタはもっと真剣にEV開発に取り組むべきです。 逆説的に考えると こういう見方もできるということであり トヨタに対する私の皮肉でもあります。 危機意識のないトヨタの関係者が貴殿のコメントを読み正気になることを願っています。

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