雑誌・選択8月号記事「トヨタ販売店網”崩壊”の始まり」を読んで想う

toyota1111.jpg雑誌・選択8月号に載った「章男“肝入り改革”にディーラーの怒り;トヨタ販売店網”崩壊”の始まり」と題する記事を読みました。 記事の内容を簡単にまとめると以下です。

トヨタは トヨタ店 トヨペット店 カローラ店 ネッツ店という4チャンネルで売るトヨタブランドの販売車種を来年春に統一すると 今年6月に発表した。 販売改革として実施するもので 豊田章男社長のお気に入りで慶応大学出身の佐藤康彦執行役員が主導しているが 地場ディーラーの反発が強くトヨタへの不信感が高まっている。 販売改革について トヨタは「顧客の利便性向上」と説明しているが 各ディーラーに同じ車種を扱わせても顧客の利便性向上はなく トヨタの意図は 各チャンネルの販売車種統合により 販売店を整理・統合し販売車種を減らすことにある。 トヨタの強力な販売網は トヨタと販売店が対等であったので構築されたが その前提である信頼関係をトヨタか壊し 販売店の力を衰えさせ トヨタ販売店のネットワークを崩壊させることについて 豊田章男社長は気付いていない。

雑誌・選択はトヨタに批判的な記事が多いので この記事もその類(たぐい)と思って読みましたが トヨタOBの私として同感する点が多々あります。

少子化 若者の車離れ 電気自動車の普及 カーシェアリングの普及などにより 今後 国内の販売台数が更に縮小すると予想される中で 日産やホンダは既に各デーラーの販売車種を統一しています。 トヨタのみ4チャンネルに分けて異なるトヨタブランドの車を売り続けるのは難しく 販売改革として 販売店の整理統合とディーラーの販売車種統一を進めることは 難かしくても やらねばならない課題です。

日産やホンダは販売チャンネルが少なく メーカー直営の販売店が多いので 余り抵抗なく各ディーラーに同一車種を扱わせることが出来ましたが トヨタとして難しいのは 大都市を除く地区で地場資本のディーラーが多いことです。 例えば 私の住む千葉県では 地場資本の勝又グループがトヨペット店とカローラ店 出野グループがトヨタ店とネッツ店の大株主になっているので 各販売チャンネルで同一車種を扱わせることになると 地場資本が異なるディーラー間で熾烈な競争となり 共倒れする恐れが多分にあります。

トヨタとしては 販売店の整理統合を先ずした上で 各販売店に同一車種を扱わせるのが 理想的ですが 販売店の整理統合が難しいので 各販売店に同一車種を先ず扱わせて販売店間の弱肉強食で販売店の整理統合をさせるということではないでしょうか?

トヨタとして販売改革を今後どう進めるべきかは 豊田章男社長の「肝入り改革」として販売店に不信感を抱かせたまま強引にやるのではなく トヨタOBを含め周知を集め慎重に進めてほしいものです。

私がトヨタに入社した当時 「技術の日産」に対し「販売のトヨタ」と言われており トヨタは地場資本の販売店を大切にし信頼を得ることで 強力なディーラーネットワークを築き 販売台数を伸ばすことに成功しましたが 今回の販売改革で地元資本の信頼を失うなら 雑誌・選択の記事にある如く 「トヨタ販売店網”崩壊”の始まり」にならないか 私は心配しています。
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雑誌・選択の記事 全2頁の1頁

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この記事へのコメント

象が転んだ
2019年09月03日 13:24
トヨタの役員賞与が1人当たり平均2億950万円というのが本当だとしたら、この会社は?
白象
2019年09月03日 14:34
象が転んだ様
コメントを有難うございます。 役員賞与について私は良く分かりませんし 強がりかも知れませんが 関心もありません。
2019年09月05日 07:18
豊田章男社長には、批判的な私ですが、今回の決断はある意味トヨタらしく無く強引なものかも知れませんが評価したいです。このスピード感がトヨタには欠けていました。
白象
2019年09月05日 08:01
9月5日付けコメントを有難うございます。 私も批判的ですが名経営者だったかどうかは後日にならないと分かりませんね。