日本政府による為替介入の財源は日銀券(紙幣)の増発と同じでは??

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日本政府は円高ドル安が進む為替相場を戻すために 「円売りドル買い」の為替介入を9月15日に実施しました。 9月15日と16日の2日間だけで約2兆円を投入した結果 9月14日に1ドル82.86円だった為替レートは9月16日に1ドル85.40円まで戻っています。 日本政府による9月17日以降の為替介入はその後ない模様であり 昨日(9月30)時点の為替レートは1ドル83.37円と介入前に近い円高レベルとなっています。

日本政府による為替介入について 日頃から私が一番疑問に思っていた点は その原資(財源)はどこにあるのかということです。 財政赤字に苦しむ日本政府に 為替介入できる原資はない筈と思ったからです。

この疑問を解くために 新聞記事を丹念に読んだところ 為替介入の財源は 日本政府の発行する3カ月満期の政府短期証券(通常の長期国債に対して短期国債と呼ばれるもの)にあると分かりました。 日本政府は この政府短期証券を発行して金融機関に買わせることにより円を調達し その円を売りドルを買うことで為替介入しています。 しかし 満期日が来ても政府短期証券を償還する原資がないので 満期が来る毎に新たな政府短期証券を発行して支払い(償還)に当てており その結果 現時点では発行済み政府短期証券の累積残額が105兆円に達しているそうです。

満期が来ても償還できない政府短期証券(短期国債)を発行し 市場に出回る増えた円資金を日銀が回収しないまま放置するなら 「日本政府による為替介入の財源は日銀券(紙幣)の増発と同じ」ということになりますが 今回 日本政府が行った為替介入の財源は 正に紙幣の増発そのものです。 為替介入により増えた市場に出回る円資金を回収しないまま市場に残すことを金融用語で「非不胎化介入」と呼ぶそうですが 今回の為替介入で日本政府は 円安を促進するために「非不胎化」方針を取ると明らかにしているからです。

国と地方を合わせた国債などの政府債務残高862兆円(GDPの1.97倍)について 私は今まで 長期国債を中心にした残高と思っていましたが この額には 為替介入による短期国債(政府短期証券)も含むと今回初めて知りました。 

105兆円に達している政府短期証券の含み損は 最近の1ドル=80円台前半という為替レートで 30兆円を超えるそうです。 エコノミスト浜矩子さんが予想する如く遠くない将来に1ドル50円の時代となるのであれば 為替介入が失敗し膨大な為替差損となる責任を 日本政府の誰がとるのでしょうか?

浜矩子さんの1ドル50円説については 私の別記事  「1ドル50円時代を覚悟せよ」とするエコノミスト浜矩子さんの意見に同感 を参照ください。 

写真上は 日本橋にある日本銀行本店です。 日本銀行は 「公開市場操作」により市場に出回る円資金量と金利レベルを調整してきましたが ゼロ金利下で「非不胎化介入」を行い為替介入で増えた円資金を吸収せずに放置するという今回の措置は 日銀そのものが機能不全に陥っていることと同じであり このままだと 円の価値がどんどん下がり日本に「ハイパーインフレ」が起きないか私は心配ですが 杞憂に過ぎないのでしょうか?

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